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【子ども施設NOW】
楽しい泥遊び。
保育でのねらいについて
2022.05.20

INDEX

子どもたちの成長には、視覚・聴覚・嗅覚・味覚・触覚の五感を刺激してあげることは欠かせません。それぞれに大切な感覚ですが、中でも「触覚」は、全身で感じられる感覚で、子どもの情緒に大きく関わっています。
触覚を育むための有効な遊びのひとつに泥遊びがあります。保育の場で泥遊びのねらいはどのようなものか、どのように泥遊びを行える環境を整えたらいいのかをご紹介します。

保育園での泥遊びのねらいやその効果とは

最近の子どもは汚れるのを嫌う傾向にあるとはいえ、保育園のお遊びでみんなと一緒にする泥遊びが大好きな子どもは多いようです。最初はとまどいを見せていた子も、しばらくすると楽しそうな友だちの様子に引き込まれて一緒に遊んでいます。
子どもたちの多くは、普段の家庭生活では、衛生面で問題があるとか服が汚れるなどの理由で、地面の砂や土に手をつけることを制限されています。子ども本来の欲求からすれば、興味あるものにはなんでも手を伸ばしたいものです。保育園での泥遊びは、その欲求を解放する機会となります。
保育園での泥遊びのねらいは、手やはだしの足で泥の感触を味わうこと、泥でいろいろなものをつくること、友だちと協力して遊ぶこと、などになります。園庭に常設していたり、泥遊び用に特設したりした場所で、子どもの心を解放して感性を刺激してあげます。
裸の手や足でじかに泥に触ることは、日常にはない感触と出会うことになります。最初は気持ち悪いと思う子どももいますが、遊び始めると気持ちいいと感じ始めます。家ではなかなかできない体験に、心から楽しんで遊べるでしょう。
砂や土は、水を含むと粘土のようにさまざまな形を作ることができます。山をつくってトンネルを掘ったり、泥団子をお菓子やハンバーグなどに見立ててお店屋さんごっこやおままごとをしたりと、泥遊びは子どもたちの感性を刺激して創造力を高めます。
泥遊びは、保育園の子どもたちが協力しながら水を運んだり、砂や土に水をかけたりして泥を作っていきます。子どもは、自分の好きなものは一人で黙々と取り組みますが、穴を掘ったり、大きなものを作ったりする時は、みんなで一緒になって遊びます。
また、泥遊びで子どもの心が解放されるということは、ストレスが解消されて癒やしになるということでもあります。泥に触れることでセロトニンという脳内物質が分泌されて、精神を安定させると言われています。
さらに泥遊びでは、泥の中に混在している菌に触れることになるため、多くの菌に対する抵抗力がつきます。もちろん、毒性の強い菌に触れることは避ける必要がありますが、保育園内の安全な遊び場で、大人が見守る中での泥遊びは免疫力を高める効果の方が期待できるでしょう。

泥遊びのやり方について

泥遊びの「泥」は水気の多い砂や土のことを指します。したがって、保育園の庭に常設の砂場がある場合は、水を引き込むことでも泥遊びができます。砂場がなくても、コンクリートやアスファルトで覆われていない地面があれば、水をかけて掘り起こすだけで泥遊びができます。
砂も水を含ませると自由に形をつくって遊べますが、粘土質の高い赤土の方がより細かい細工がしやすく、また、ヌルヌル、ベトベトした感触が新鮮なので、より一層、泥遊びの醍醐味が味わえます。
雑菌を極力避けたいという場合は、ホームセンターなどで殺菌処理をした砂が販売されているので、それを使用することもできます。衛生的であるうえに、粒子が粗いので衣服についてもシミになりにくいメリットもあります。
小規模で泥遊びをする場合は、知育玩具のひとつとして、砂遊びキットなど専用の用具があります。自然の泥では、みんなと一緒に泥遊びができないという子ども向けにもいいかもしれません。
泥遊びの際にあると楽しい道具は、スコップ、ジョウロ、泥をすくうカップなどです。素手でも十分に楽しめますが、道具を使うことでできることの幅が広がります。泥遊びをした後には、着替えや体を拭くタオルが必要になりますが、泥遊びでついた汚れはなかなか落ちないので、泥遊び専用の一式を用意しておくといいでしょう。

園の設計における泥遊びの仕掛け

いろいろな触感を体験させるねらいで、園庭に泥遊びの場所をつくる保育園の例があります。泥遊びのほかに、じゃぶじゃぶと入っていける池、乾いた砂のある砂場などを設けて、感触のバリエーションを広げています。
園庭にスペースの余裕がない保育園では、砂場の近くに地下水のポンプや水道を引けば、いつでも泥遊びができるようになります。夏には水遊びができ、泥遊びの後に体を洗うこともできます。
泥遊びを始めると子どもたちは、自分を解放して気分が高揚します。つい、暴走してしまう子どもも出てきますが、危険なこと以外はできるだけ好きにさせてあげましょう。

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